町

2013/12/01

「かきねの、かきねの。 #3. 浄妙寺あたり」

かきねの、かきねの、曲がり角~♬

町の風情を作り出すファクターはもろもろありますが、市街地におけるソレのうち、外と内を隔てる境界に存在する垣根や塀、および其処に付随する門などが醸し出す雰囲気は、極めて重要かつ大きな部分を占めるものと思われます。
都会ではすでにその多くが失われてつつある現代ではありますが、鎌倉には、今でもまだたくさんの魅力的なそれらを目にする事ができます。

このシリーズでは、こうした鎌倉で見かける事の出来るステキな垣根や塀、および門などをエリアごとにメデルポイント等も加えてご紹介をし、その芳しき世界をみなさまと共に味わい、愛でて参りたいと思います。
(みなさまからの御選奨も絶賛受付ちう)
*メデルポイントとは、筆者が独断で"こりゃ愛でなくちゃいかん"、"愛おしいっ"と感じ入るポイントのことです。





みなさまと楽しんで参りました浄妙寺あたり散策、いよいよ今回が最終回でございます。鎌倉にお住まいの方にはおなじみのポイントも登場してまいります。

では、参りましょう。


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Lot#010

さて、谷戸から里へ戻って参りました。

あぁ、いい生け垣の続く小径ですねえ。混ぜ垣もずいぶんいろんな種類が入れてありますねえ。きっと木の好きな植木屋さんが仕立ててくだすったのでしょう。アーチを描く大木は桜でしょうか。花見の季節に再訪し、散りゆく花びらのもとを歩いてみたいものです。




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さて、鎌倉在住の方ならよくご存知の有名ポイントへやって参りました。
鎌倉旧市街界隈でもこの通りの塀が成す風格は殿堂クラスでしょう。




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Lot#011

塀と呼んでいいものか。。。建物の一部じゃないか?と云うくらいの立派な造りであります。立ち上がりの天面は、洗い出しでもしてあるのでしょうか。ツルツルです。

あまりに立派すぎて邸内の雰囲気が垣間見えることは全くありませんが、このシャットアウト感、塀の立派さ加減だけで十分に邸内の荘厳さが想像できます。

ビンボーの心配性で考えてしまう"板塀が下部ということは、上の屋根や漆喰塀がいくらしっかり作ってあっても、木部が痛んだり腐ったりしたらどうするんだろー"、なんて云うちーさい事は吹き飛ばされるくらいの世界が繰り広げられているに違いありません。




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Lot#012

対面のこちらはまた、まったく別の風情です。Lot#011に気を取られてうっかり見過ごしがちですが、こちらもまた、すばらしい見応えがあります。

立派な丸太をシンプルに組んだだけの腕木門は、男は黙って...な無骨な魅力を放ち、中からいきなり玉木宏な鎌倉武士とか出てきそうです。
そんな無骨でありながら、横へ延びる竹垣は菖蒲張りのアレンジでしょうか、凝った組み方をしていて、中間には柴垣を配置するなど洒落た技も利かせ、やはりただものではないなと思わされます




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Lot#013

こちらもご存知の方、多いかもしれません。たいへん長い距離をきっちり美しく仕上げていらっしゃいます。

塀の下半分が石積で、残りの半々を短めの割竹と笠のように下向きにした柴垣が配されています。柴垣の美しさは柴の揃え具合に由るものですが、この美しく切り揃えられた柴垣はおかっぱ頭の少女を思い起こさせ、どこか可愛らしさが感じられるところが、こちらのメデルポイントではないでしょうか。

石積の天面の角が丸く削り取られているのも、この可愛らしさと調和させるためではないか、とひとり合点できるのも、垣根LOVERの愉しみでございましょう。


さて、3回にわたってお届けしました〜浄妙寺あたり散策〜、お楽しみ戴けましたでしょうか。

みなさまも、鎌倉散策の折、名所旧跡に加え、ふと逸れた道の角を曲がって、ぜひステキな垣根たちとめぐり会ってください。


それでは、またふたたびの機会に
ご一緒いたしましょう。


<RM>

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