祈

2013/04/29

「四国八十八ヶ所霊場巡礼記 @東京② 合掌」

道路が整備された今でも、
歩けば40日以上の道のりで*1

昔は道中の危険から
命がけでもあった“お遍路さん”。

女人禁制の寺も多くて
女性のお遍路さんは、入山が許されない寺を
遠い岬の先端から見て拝んだ … *2

という過酷な歴史を思うと 、

東京駅の新しいビルの4階で、
七十七年ぶりの出開帳となった
八十八体の仏さまを拝むことができ、

老若男女誰もが、たった1日で巡礼できる
「お遍路さん in 丸の内」なんて対極です!

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四国八十八霊場の地図 四国八十八霊場会HPより 

生涯を通じて、さまざまな奇跡を起こした
と伝えられている、空海。*3

多くはおとぎ話のようだけれど、

今も実在するプロデュース作品
立体曼荼羅”を見ると*4

空海が、本当に常識はずれで、
人々をおどろかせ、ワクワクさせる
天才だったことが想像できます。

東京駅のお遍路さんも、
そんな空海のDNAが起こしてくれた

8日間の奇跡”?!

そんな風に考えると、ワクワクします。
Ekichoshitsu

会場の前に到着すると、
時間制入場で、長い行列ができていました。

人はどんどん増えてきて、同行者を残して出入りしたり、
ワレ先に!ワレ前に!と~じわじわ押す人もあって
熱気と煩悩がムンムン…落ち着かない雰囲気です。

すると、熱気の向かう先、列の先頭の前に
一人のお坊さまが立たれて、お話をはじめました。

 「拝む時に、手はどうしますか?

  シワとシワを合わせて
  シアワセ~

  でも、フシとフシを合わせると
  フシアワセ~

  だから、右手を上に、
  左右ちょっとずらして指を組む。

  すると、金剛石…

  金剛石は知ってますか?」

 「ダイヤモンド~!」(と60代くらいの女の人たちが元気に)

 「そう、
  こうして組むと

  ダイヤモンドのようにカタく
  はずれにくくなって
 
  カタイ信仰につながる、
  これが金剛合掌。」*5


軽妙な語りに吸い寄せられて、
心の準備がはじまります。

まるで試合場へ飛び出す前の選手を落ち着かせ
静かな奮起をよびおこす監督のよう…

そして

いよいよ順番が巡って来ました。
一歩足を踏み入れると
会場は、とてもいい香りに包まれています。

 (つづく)
こうやくん
空海が創建した高野山金剛峯寺をアピールする「こうやくん」!
やわらかい印象ですが、仏さまへの心はきっとダイヤモンド。
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*1
“お遍路さん”の四国八十八カ所の霊場は、第一番札所の霊山寺から~第八十八番所の大窪寺まで、もし番号順に巡るなら、徳島県からスタートして、ほぼ四国の輪郭に沿ってぐるぐるっと一周する。高知県は四国南端の室戸岬や足摺岬にまで。愛媛県は宇和島や今治、香川県は瀬戸大橋の起点となっている坂出や高松といった町にも巡礼の道はつづいて、その全ルートは36里(約1460km)。現代の整備された道があっても、歩けば大人の男の人の足で40日以上かかる道のりである。

*2
第24番札所 高知県室戸山 明星院 最御崎寺(ほつみさきじ)の記録より。真言密教の道場で、女人禁制とされていた。明治5年に、解禁。空海の苦行を伝える洞窟が残されていて、悟りをひらいた地ともいわれる。本尊は虚空蔵菩薩。

*3
空海にまつわる伝説は、日本各地に残されていて、その数3000とも5000ともいわれる。「応天門」に掲げられた額の文字に「応」の字の「点」を書き忘れたことに気づいたが、筆を投げつけて書き直した、修行中に尋ねてきた母を雨から守るために巨岩をひねって雨よけにした、といったことから、疫病の退散、雨乞い、水銀の鉱脈・温泉の発見…etc.etc. 空海によって発見されたとする温泉(開湯伝説)は、北は福島・長野、南は熊本・長崎に至るまで。空海は、唐で薬学や土木も学んでいたため、当時の常人では考えられないことを多々行い、伝説の元となり広がっていったとも考えられる。

*4
言葉では説明しきれない密教の世界は、美しい曼荼羅図で表現される。しかしそれも、難解・高尚な雰囲気で、親しみやすいものではない。空海は、その視覚的な表現をさらに進めて、世界初の“3D Mandara”=21体の仏像による羯磨曼荼羅(かつままんだら)=“立体曼荼羅 ”を製作総指揮。宇宙の中心に大日如来があるように、東寺の講堂の中心に大日如来像を置き、そのまわりに、喜怒哀楽、さまざまな表情を持つ仏さまが、異国情緒たっぷりの動物たちに乗ったり、激しいポーズをとったり、摩訶不思議なチカラを今にも及ぼしそうな劇的な演出である。知識がなくても、誰もが惹きつけられるようなエンターテイメント性にも溢れていて、圧巻。空海は、前代未聞の名プロデューサーだったと考えられる。

*5
金剛合掌とは、主に真言宗で用いられる合掌の仕方。「金剛合掌」「金剛峯寺」「金剛界曼荼羅」「金剛杖」~と真言宗では「金剛」にまつわるものが多い。金剛界曼荼羅は、世界を二つの曼荼羅(両界曼荼羅)で表すうちの一つで、大日如来の知恵が金剛=ダイヤモンドのように強いこと、精神的な世界『知恵』を表している。もう一つは、人の心の中にある“悟り”を開く種を、大日如来が守り育てていく様子、現象的な世界『理』を表した“胎藏曼荼羅”である。
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こうやくんに、会いたいなあ!

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