食

2014/08/15

「葉月の精進料理」

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立秋をすぎると不思議と酷暑に吹く風も少し涼しさを含み、秋めいてきているのを感じますね。
今月は夏休みの時期ということもありまして、普段とはちょっと趣を変えて各国の料理を精進料理に仕立てました。またほとんどの料理で火を使っていません。
残暑で疲れた体に優しい味わいの精進料理はもってこいです。たっぷりと野菜のミネラルやビタミンを補給して秋に備えてくださいね。

1.玉蜀黍(とうもろこし)ピラウ 2.夏野菜のテリーヌ 3.ガスパチョ 4.新人参のマーマレードラペ 5.丘ひじきのパルメジャーノ和え


1.玉蜀黍ピラウ
ピラウは中近東発祥のお米料理。具とともに炒めたお米を炊いた料理ですが、炒めずそのまま炊く方法もあります。今回は後者の調理法で、炒めず炊いてからバターを加えることにより、炒める手間がはぶけ、さらに少量でもバターの香りが立ちますので、よりヘルシーに仕上がっています。

材料:米2C、昆布出汁450CC、酒30CC、塩小1/2弱、とうもろこし1本、バター大1/2

1)米は洗ってザルに上げておく。
2)とうもろこしは皮をむき、包丁で実の部分のみそぎ切る。
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3)鍋に米と玉蜀黍を入れて水加減、調味し炊く。
4)10分蒸らしたら、バターを加えて天地返しし、碗に盛る。
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2.夏野菜のテリーヌ
テリーヌは最もおなじみのフランス料理のひとつではないでしょうか。長方形の陶製の容器のことで,それに野菜や肉を詰めて蒸し焼きにした料理のこともテリーヌと呼ぶようになったそうです。今回のように蒸し焼きにせず、ゼラチンで固めたものも多く作られるようになりました。
下茹でした夏野菜をたくさんしきつめて、出汁で溶かしたゼラチン液を注ぎ、ゆっくりと4~5時間かけて冷蔵庫で冷やし固めてください。しっかり固まったら1.5cmくらいに切って、召し上がってください。今回はコンソメの代わりに昆布出汁を使い、ソースもドレッシング(ソースビネグレット)に柚子胡椒を混ぜて作りました。
型は本来は料理名にもなった蓋付のテリーヌ型を使いますが、お持ちのご家庭も少ないかとパウンドケーキ型で代用しました。
また、キャベツなどを敷いて作ることが多いですが、取り出しやすいようにラップを使いました。切り口によって、断面もそれぞれ違うのも楽しいですよ。

材料:パウンドケーキ型1個分
グリーンアスパラ3本、ヤングコーン6本、新人参1/2本、オクラ4本、新牛蒡17cm、赤・黄パプリカ各1/2個
昆布出汁2C、ゼラチン15g、塩小1弱、味醂小1、淡口小1/4
ソース:柚子胡椒小1、オリーブオイル油大3、酢大1、砂糖少々

1)熱湯に一つまみの塩を入れて、ヤングコーン→アスパラ→オクラとゆで、冷水にとって色止めをし、しっかりとペーパーでふいておく。
2)人参は水からゆで、ザルにとる(きあげ)。
3)牛蒡は米のとぎ汁でやわらかくゆで、水で洗ってザルにあげておく。
4)パプリカはグリラーで焼いて皮をむいて繊維に沿って6等分にしておく。
5)出汁を温め、ゼラチンを加えて溶かし、調味したら冷水でとろみが出るくらいまで冷やす。
6)器にラップを敷き、5を1/3程度流しいれ、グリーンアスパラ、ヤングコーン、人参と適当に野菜を敷き詰めていき、残ったゼラチン液を流しいれ、4時間ほど冷蔵庫で寝かせる。
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7)適当な厚さにカットし、器にもる。
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8)ヴィネグレットソースを造り、柚子胡椒を加えてさらによくまぜておき、6にかける。


3.ガスパチョ
ガスパチョはスペインはアンダルシア地方発祥の郷土料理。ラテン語のかけらを意味する「カスパ」が語源とされているそうで、刻んだ野菜が入っているのが特徴。今回は気軽につくっていただけるよう、市販のトマトジュースを用いました。また本来はニンニク、タマネギなどがふんだんに使われますが、精進料理ですので「五葷」のニンニクやネギ類を使わず、またパプリカの代わりに万願寺唐辛子を使って作りました。

材料:トマトジュース500CC,レモン汁1/2分、万願寺唐辛子1本、胡瓜1/4本、セロリ5cm、オリーブオイル30CC程度、塩小1/2程度(ジュースが無塩なら)、コショウ少々、タバスコ適宜

1)万願寺は洗ってヘタを取り、胡瓜は種を取って、セロリは筋をとって3mm程度の荒微塵切し、冷やしておく。
2)トマトジュースにレモン汁を搾り、塩・コショウ、タバスコで調味して、冷やしておく。
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3)椀に2を入れて、1を浮かべ、オリーブオイルをたらす。
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4.新人参のマーマレードラペ
フランスではデリの定番、人参のラペ。rapeesとはすりおろしのことですが、日本の大根おろしのようなかんじではなく、ぎざぎざの短い千切りといったイメージでしょうか。マーマレードを使うと、出来立てでも馴染んだかんじになりますし、オレンジの皮の香りで人参独特の匂いがマスキングされ、とても食べやすくなりますよ。
大事なのは人参に塩をして脱水させるときに、塩をふるやいなやぎゅーぎゅーともんでしまいがちですが、自然に水分が出てくるまで待つことです。
グレープシードオイルのような軽めのオイルがむいています。酢と油の割合は1:3で覚えてください。

材料:人参(150g程度)1本、塩小1/3程度、オレンジマーマレード大2、グレープシードオイル30CC、酢10CC、コショウ少々、レーズンかクルミ大1程度

1)人参は千切りして、塩をふって5分程度しんなりするまで置き、軽くしぼる。
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2)1にオレンジマーマレード、オリーブオイル、酢、コショウ少々、レーズンを加え、混ぜ合わせる。
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5.丘ひじきのパルメジャーノ和え
この料理は丘ひじきの主産地でもある山形県にある有名なイタリアンでいただいて、シンプルなのにとても美味しかったので再現してみました。
丘ひじき、なかなかたくさんは食べませんよね。ところがこの料理になるともりもり食べられちゃうのです。ワインにも日本酒にも合います。皮などをむいたりすることもなく、非常にエコな料理でもあります。
丘ひじきには先にオリーブオイルをまぶしてから塩少々を振ってください。そうすると素材の外側だけに塩がつき、少量でも塩味を感じやすくなります。
丘ひじきにはカロチンはもとより、カリウム、カルシウムを多く含む優秀な野菜。ぜひ、この料理でたくさん召し上がってください。

材料:丘ひじき1パック、オリーブオイル大1強、レモン汁大1弱、塩少々、パルメジャーノ30g程度

1)丘ひじきは熱湯に塩一つまみを加えゆでて冷水に取り、水気を切ったら食べやすい長さに切っておく。
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2)にオリーブオイルをまぶし、そのあとレモン汁と塩少々を加えまぜ、パルミジャーノをすり下ろしながら混ぜる。
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レシピ&原稿:温石会 入江亮子
(北鎌倉たからの庭<旬を楽しむ精進料理> 8月の献立より)

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