食

2014/04/26

「卯月の精進料理」

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4月は年度初め。入学式、入社式と新しいことの始まりで、気分も一新ですね。
また、お花見のシーズンでもありますね。毎年日本の津々浦々で行われているお花見は、最も日本らしい行事の一つでもありますね。ぱっと咲いてぱっと散る一期一会の感じが、日本人のメンタリティにしっくりとくるのかなとも思います。
今月は昔からお花見に欠かせなかった田楽や旬の筍飯などを作りました。

1.筍飯 2.若布のすりながし 3.田楽 4.アスパラ入り嶺岡豆腐 5.若布と独活の夏蜜柑和え


1.筍飯
筍はまさに今が旬。糠と唐辛子を入れて茹で、そのまま冷めるまでおいてから、水にさらして、更に水に漬けたまま冷蔵庫で保存しましょう。使用するときはしもふる(=湯通しする)のを忘れずに。水っぽさがなくなって、出汁が染みやすくなります。召し上がるときは、叩き木の芽を乗せましょう。出会いもの(同じ時期に旬なのでマッチすること)です。

材料:
米2・1/2C、茹で筍(下部)150~200g、油揚げ1枚、出汁550cc、淡口大1・1/2、酒大2、塩小1/4、叩き木の芽適宜

1)米は研いでザルにあげておく。
2)茹で筍は食べやすい大きさに切ってしもふって(湯にさっと通して)おく。
3)油揚げは長さ3cm程度に細切りしておく。
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4)釜に1~3を入れ、調味し、15分程度おいてから火にかける。10分程度蒸してから天地返ししておく。


2.若布のすりながし
若布も今が旬です。取れたての新若布をさっと湯とおししたら、ミキサーにかけるだけの簡単な汁ですが、なんともいえない磯の香りが楽しめる一品です。塩加減は若布に残っている塩分もあるので、必ず味を見てから加えてくださいね。白木耳(きくらげ)のコリコリと、生麩のもちっとした食感も楽しめます。急いでいるときは、若布は洗うだけで下茹でをスキップし、ミキサーにかけてください。

材料:出汁3C、若布30g、白きくらげ適宜、淡口小1、塩小1/4、生姜汁小1、片栗粉小2(同量の水でといておく)、桜麩各2枚

1)若布は戻してからさっとしもふり、水にとってすぐに細かく刻む。
2)白木耳は水で戻し、石づちをとってからゆがいて、食べやすい大きさにちぎっておく。
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3)出汁を温め、調味し、お玉1杯分だけ別に取って桜麩のスライスを温める。
4)残った汁に水溶き片栗粉を加えてとろみをつけてから若布を入れて、小煮たちさせ、白木耳、生姜汁をくわえ、器にもりつけ、桜麩を飾る。


3.田楽
田楽は思えば不思議な名前の料理です。田植え時の田楽踊りの景色が、串に白い豆腐を刺して味噌をぬって焼く形に似ていることに由来しているとか。箸や皿を使わずに便利で手軽なことから広がっていきましたが、焼いている間も待てなかったせっかちな江戸市民は、あらかじめ煮てあり、すぐに食べられるほうを好んで、現在のおでんになったとか。
江戸時代の花見風景など想像しながら作ってみるのも楽しいですね。茶事でも4月の定番焼き物です。練り味噌はたくさん作って、ぬたなどほかの料理にも色々とお使いください。

材料:木綿豆腐1丁、けしのみ、木の芽
赤味噌:50g、砂糖30g、酒大1
白味噌:50g、砂糖小1、酒大1

1)豆腐は厚さ1/2(1.5cm)、長さ6cm、幅3cmに切ってから、ペーパーなどで水切りしておく。
2)味噌をつくる。
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3)先に豆腐をやいてから、味噌をぬり、さっとあぶる。(家庭なら、トースターやオーブンで焼け目をつける)
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4.アスパラ入り嶺岡豆腐
精進料理で牛乳使ってもいいの?と疑問に思われた方もいるかと思いますが、釈迦がスジャータの乳粥で元気を取り戻したことから、精進料理では乳製品を使用した料理が見受けられます。嶺岡豆腐もそんな一品。江戸時代、幕府の牧場があった千葉の嶺岡にちなみ、ミルクを入れてた豆腐を嶺岡豆腐と呼びます。今回はアスパラを混ぜて、涼やかな感じに作ってみました。

材料:アスパラ2本くらい、葛粉30g(≒50cc)、牛乳250cc、昆布出汁50cc、みりん小1、塩少々
旨出汁:出汁50cc、淡口小2、みりん小1

1)アスパラは皮を下半分だけピーラーでむいて、塩茹でする。
2)穂先3cmは飾り用に縦1/2にしておき、ほかはプロセッサでよくひく。
3)葛粉は昆布出汁に1時間以上つけておき、牛乳とともに中火にかけ練っていく。
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4)ある程度粘度が出てきたところでアスパラを加え、さらにねりこみ、最後にみりんと塩を加えて混ぜたら火を止め、ラップに包んで冷水につけ、冷やしておく。
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5)皿に置き、天にアスパラを飾り、旨だしをはる。


5.若布と独活の夏蜜柑和え
若布、夏蜜柑、独活と三味が見事にマッチした料理です。サッパリとして箸休めとしても最適です。調味料は3つの食材の個性を引き出すためと心して、最低限にするのがポイント。夏蜜柑の甘みが少ない場合は砂糖少々で補ってください。

材料:独活1本、若布(戻して)80g、夏蜜柑@1房
合わせ酢:出汁・米酢各1/4C、淡口・味醂各小1、塩少々

1)独活は皮をむき、短冊に切り、酢水につけておく。
2)若布は洗ってさっと湯通し、すぐに冷水にとって、絞り、3cmに切っておく。
3)夏蜜柑は皮をむき、3等分くらいにほぐしておく。
4)合わせ酢の材料を鍋に入れ、火を入れて冷ましたものに1~4を和える。
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レシピ&原稿:温石会 入江亮子
(北鎌倉たからの庭<旬を楽しむ精進料理> 4月の献立より)

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