食

2018/01/10

「睦月の精進料理」

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明けましておめでとうございます。
日本人にとって正月は特別な行事。大掃除をして気持ちも新たに、年神様をお迎えし、供えたおせちを家族みんなで分け合って食し、1年の無事を祈る・・・。これからも伝えて行きたいですね。さて、この時期は、小寒大寒と暦の上でも、最も寒い季節です。
今月は小正月に欠かせない小豆粥、マンネリ化しがちな生麩を磯辺揚げに、滋賀の特産品丁字麩を使った辛子味噌和え、風邪予防に金柑の甘露煮、旬の百合根の梅和えを皆さんと作りました。どれもとても簡単で美味しいお料理ですよ。

1.小豆粥、2.生麩の磯辺揚げ 春菊かき揚げ添え、3.丁字麩の辛子酢味噌和え、4.金柑の甘露煮、5.百合根の梅和え


1.小豆粥
人日の節句に食べるのが七草粥。15日の小正月に食べるのが小豆粥です。
小豆の赤い色には邪気を祓う力があると考えられていました。お餅も入れるのですが、11日の鏡開きをした餅を入れるのが習いで、固い餅を入れるのは「歯固め」の風習が残ったのもと言われます。本来は味は付けませんが、塩少々を加えて作りました。
小豆は栄養価も高く、疲労回復に効果のあるビタミンB群を豊富に含み、食物繊維やサポニンもむくみをとる効果があるとされています。

材料:米2C、水8C、小豆の茹で汁1/2C、小豆大4~5、餅2つ、塩小1/2

1)水洗いした小豆を茹で汁が赤くなるまでゆで、捨てます(渋切)。新たに水を入れて火にかけ、沸騰したらごく弱火にしてフタをして30~40分くらいかためにゆでておきます。
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2)餅は、8等分のさいの目切りにしておきます(今回は鏡開きのお餅ではありません)。
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3)研いでザルにあげた米と水、小豆のゆで汁を鍋に入れ火にかけます。途中アクをすくいながら、米が底にくっつかないよう、時たまかきまぜつつ、40~50分上澄みがひたひた程度になるまで煮、塩を加えます。
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4)最後にゆでた小豆と餅を加え2~3分、餅が柔らかくなったら出来上がりです。どんどん米が水を吸い、餅も軟らかくなり過ぎてしまうので早めに召し上がってください。
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2.生麩の磯辺揚げ 春菊かき揚げ添え
おなじみの生麩ですが、和え物に入れたり、鍋に添えたりとなかなかメインでは出てきにくい素材です。今回は海苔で巻いてお餅の磯辺揚げのようにして菜にしてみました。旬の春菊も揚げるとえぐみも和らいでよい風味になります。本来、精進料理の揚げ物は油滋といって、衣に味を付けるのですが、今回はそれをしないで揚げた後、塩少々をふりました。

材料:生麩各1cm×2、海苔1枚、片栗粉小1/2(半量の水でといておく)、春菊1/2わ、揚げ油適宜、塩少々、大根200g、醤油少々
衣:水・小麦粉各100g

1)生麩は1cmの厚さに切り、海苔でまき、巻き終わりを水溶き片栗粉で止めておきます。
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2)大根おろしを作り、醤油を加えて染めおろしにしておきます。
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3)水に小麦粉をとかし、衣を作って1の生麩を170~180度であげて、春菊はややそれより低めの160度くらいで揚げ、塩を少々ふり盛り付け、染めおろしを添えます。
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3.丁字麩の辛子酢味噌和え
丁字麩は、滋賀県の特産品の焼麩です。名前の由来は中国から伝来の漢方スパイス"丁子"!そうクローブからきました。つまり漢方ほどに体に良いとのことでその名がついたようですが、現在は字を丁"子"から丁"字"になっています。確かにタンパク質や鉄分が豊富ですが、この丁字麩に限ったことでもないのですよね

材料:丁字麩各1・1/3個、胡瓜1本、塩少々
和え衣:白味噌大4、砂糖大2~3、酢大2、練り胡麻大1、辛子小1

1)丁字麩は3つに切って、ぬるま湯に浸して戻し固く絞ります。
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2)胡瓜は薄切りにして、たて塩(水1C,塩大1/2)に10分つけ、しんなりしたら絞っておきます。
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3)ボウルに和え衣の材料を入れて、良く混ぜ、1,2を加え和えます。和えるのは食べる直前にしてください。
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4.金柑の甘露煮
金柑は今まさに旬。のど飴などの名前にも冠されているくらいですので、のどに良いということは皆さんご存じと思います。日本へは鎌倉時代に伝えられたそうですが、皮ごと食べられ、無駄がないですよね。ビタミンCが豊富なので、風邪予防にもいいですね。
甘露煮にする場合、種を取るのが大変と皆様おっしゃるので、最初に半分に切ってしまい、種をほじってとり、それから調理する方法をとりました。

材料:金柑各1・1/2個
みつ:水1C、砂糖120g

1)金柑は1/2に輪切りし、竹串などで種を取りのぞいておきます。
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2)たっぷりの水を煮立たせ、そこに1)の金柑をいれ、火を弱めて数分煮ます。火を強くすると皮が反ってきますので気をつけてください。
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3)蜜の材料を火にかけ、しっかり砂糖をとかして2の金柑を入れて、紙ふたをして5分煮て火を止めてそのままふくませます。食べるときはシロップも一緒にどうぞ。
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5.百合根の梅干和え
百合根は主に北海道で獲れます。こちらもビタミンCが豊富で優しい甘さとほくっとしたテクスチャーが上品ですよね。こう見えてわりとアクが強いので、今回は湯止めという日本料理の技法を使って百合根をゆで、白く仕上げました。

材料:百合根2個、酒大3、水適宜、梅干2~3個、味醂大3~4

1)百合根は1枚ずつ鱗片を丁寧にはがし、水で洗って傷などを包丁でとり、かぶる程度の水に酒を加え、回りが半透明になるまでさっとゆで、そのまま置いておきます(湯止め)。全部が半透明になるまでゆでてしまうとゆですぎです。気をつけてください。
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2)梅干は種を取り除き、裏ごしして味醂を加え、まだ塩味が強いようなら昆布出汁で伸ばし、1をさっと混ぜ合わせます。味醂の量は梅干しの塩加減でだいぶ変わりますので必ず味見をしつつ、作ってくださいね。
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レシピ&原稿:温石会 入江亮子
(北鎌倉たからの庭<旬を楽しむ精進料理> 1月の献立より)

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