2018年5月の記事一覧

2018/05/31

「皐月の精進料理」

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風薫る5月は、春から夏への端境期。芽吹きの時期から徐々に青々としてくる若葉が美味しいですね。今月はちょっと趣向を変えまして、点心をやりました。点心とは、一言で言ってしまえば簡単な軽い食事のことです。茶事では小さなポーションで数多くの菜が箱や盆に乗って出てまいります。本懐石と比べてカジュアルですが、調理法や味付けなどを被らないように旬を盛り込んでいくにはなかなか熟練がいります。
そんなことでワンプレートに旬を盛り込んでみました。どれもシンプルな調理法にしてあります。お弁当造りなどにお役立て下さい。

1.新キャベツとお揚げの味噌汁、2.笹巻きおむすび、3.新生姜の甘酢漬け、4.胡瓜と山芋の醤油漬け、天豆旨煮、6. 油滋、7. 焼き万願寺、8. 独活と新蓮根、赤蒟蒻の金平


1.新キャベツとお揚げの味噌汁
新キャベツは春玉とも呼ばれ、早春から5月いっぱいくらいまで出回ります。神奈川県は春キャベツの一大産地。キャベジンというお薬もあるほど、胃腸の働きを助けます。そろそろ名残となった春キャベツを味噌汁にしました。
材料:新キャベツ300g、油揚げ1枚、昆布出汁1500CC,味噌120g

1)キャベツは食べやすい大きさにざく切りします。
2)油揚げは1/2に切ってから5mm幅に切ります。
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3)出汁にキャベツと油揚げを入れ、沸騰したらアクを引き、味噌を溶かし入れたらすぐに盛り付けます。
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<点心精進>
2.笹巻きおむすび
笹のバンフォリンに防腐効果があるのはよく知られていますね。昔の人の知恵はすごいなぁとしみじみ致します。ちょうど新茶の季節でもありますので、1つは新茶、1つはゆかり、1つは梅干しと大葉と3種にしてみました。
材料:米900CC,水1080CC、笹各3枚
①ゆかり大1、②梅干し2個、大葉10枚、煎りごま大1、③新茶大1

1)米は洗ってざるにあげ15分以上おいてから浸水しさらに20分は置いて炊き、10分おいて天地返しをしたら@50gで人数分に分けます。
2)ご飯にゆかりを混ぜおむすびを作ります。
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3)梅干しは種をとって軽くたたき、千切りして水にさらした大葉といりごまをまぜ、それを具にしておむすびにします。
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4)新茶はゆかり同様、ご飯にまぜて、塩少々をまぶしおむすびを作ります。
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5)2~4を笹で包みます。
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3.新生姜の甘酢漬け
新生姜は皮も柔らかくアクも少ないので、皮ごと食べられるのがいいですね。今回は薄切りではなく、ごろんと切って甘酢につけました。日持ちもしますし、焼き魚などちょっとした添えにも便利です。
材料:新生姜200g、塩小1/2、酢・砂糖各1/4C

1)新生姜はよく洗って食べやすい大きさに切り、塩を振って10分くらい置くと脱水
するので、その水分は捨てます。
2)酢と砂糖をよく混ぜて、1を一晩漬けこみます。うっすら赤く染まるのは生姜のアントシアニンが酢に反応するからです。冷蔵庫で2週間は日持ちしますので、たくさん作っておきましょう。
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4.胡瓜と山芋の醤油漬け
漬け物ばかり並んでいるようですが、こちらは醤油で和える感じの軽い漬け物です。箸休めにいいですし、食感も違うので飽きもきません。なにより簡単に手に入る材料というのも魅力かと思います。
材料:胡瓜2本、長芋200g
漬け地:醤油1/2C、酢・味醂・水各50CC、酒大1

1)漬け地を一度煮立たせ、冷ましておきます。
2)胡瓜は1cmの幅の小口きりにします。
3)長芋は皮をむいて1cmの厚さの銀杏切りにします。
4)1に2と3を入れて、冷蔵庫で30分程度寝かせます。
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5.天豆旨煮
天豆はソラマメのこと。この時期もっとも重宝する青みです。つやつやに煮て、さやに盛り込みましょう。捨ててしまう前に何かに使えないか考えるのも精進料理には大事なことです。
材料:天豆各3個、水・砂糖各50CC、塩少々

1)天豆はさやから外し、薄皮をむく。
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2)鍋に調味料を加え火にかけ、1を加え、紙蓋をして静かに3分煮ます。
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3)鞘各1本は塩ゆでし、冷水にとって色止めして天地を切って器にし、2を盛付けます。
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6.油滋
揚げ茄子の山椒塩、漉油(こしあぶら)のフリット、おろしトマト添え
油滋というのは、精進料理の天ぷらのこと。基本は衣や材料に下味をつけてあげます。天つゆなどにつけて食べないのが特徴です。炭酸水を水代わりに使えば、カリッとしたサクサクの衣ができますよ。添の大根おろしは、トマトを混ぜて赤くしてみました。
材料:茄子各1/2本 山椒塩:塩小1/2、粉山椒小1
漉油各2本、塩少々
トマト1個(150g)、大根おろし1/2C程度、砂糖小1/2、塩一つまみ
衣:小麦粉100g、炭酸水130~140CC、揚げ油適宜

1)ナスは1cmの厚さに切っておきます。
2)衣を作って、山椒塩を塗った1に片栗粉(分量外)をまぶしてから衣をつけ170度でカリッと揚げます。
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3)漉油(こしあぶら)は洗って水けをふいて小麦粉か片栗粉をまぶし、衣をつけてさっと揚げ、熱いうちに塩を振っておきます。
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4)トマトは洗って、粗みじんに切り、大根おろしと混ぜて水けをきって調味して、揚げ物に添えます。
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7.焼き万願寺
万願寺は正式には万願寺唐辛子といいます。伝統野菜というよりは比較的新しい野菜です。辛くないのがありがたいですね。味わいある形をしているので、姿のまま焼いて盛り付けました。
材料:万願寺唐辛子各1本、塩少々

1)万願寺唐辛子は洗って、空気穴を包丁で開け、網で焼き、温かいうちに塩を振っておきます。
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8.独活と新蓮根、赤蒟蒻の金平
名残の独活、出始めの新蓮根を滋賀の特産品、赤蒟蒻とともに金平にしました。3つの食感の違いを楽しんでください。赤蒟蒻は滋賀のアンテナショップなどで手に入ります。
材料:独活1/2本、蓮根250g、味醂大2、淡口各大1・1/2、ごま油適宜、七味

1)独活は洗って皮付きのまま、乱切りし、水に放っておきます。
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2)新蓮根は皮をむき、同じく乱切りし、水に放っておきます。
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3)赤蒟蒻は短冊に切ってさっとゆでておきます。
4)1)と2)の水けを切って、3)とともにごま油で炒め、野菜に透明感が出てきたら味醂、淡口醤油で調味し、七味を振ります。
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レシピ&原稿:温石会 入江亮子
(北鎌倉たからの庭<旬を楽しむ精進料理> 5月の献立より)

2018/05/08

「鎌倉彫資料館(ミュージアム)へ行ってみよう!」

若宮大路の八幡さまに向かって右側にある
『鎌倉彫会館』は、鎌倉彫のことを
見て知って、使って、作る体験までできるところ。

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2016年にリニューアルされて、
3階の「鎌倉彫資料館」は
美しいミュージアムになりました。

貴重な作品の数々を、時代の流れに沿って見ることができます。


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暗い館内に一歩足を踏み入れると、空気が変わります。
(館内での撮影は不可ですが、今回特別に許可をいただきました)


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「鎌倉彫」といえばお盆、茶托、手鏡...
さまざまな暮らしの道具や器がありますが、
そのルーツは、
禅宗寺院の仏具や須弥壇。
鎌倉時代に禅宗とともに中国からもたらされた技術が
日本独自の文化に昇華されていきました。

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鎌倉彫に共通することは、
木の素材に深く刻まれた彫り、そして漆塗り。
でもその形や用途は時代によって大きく変わってきたことが
展示からわかります。


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背負って運べる家具「笈(おい)」は
かなりの大物。関東以北に伝来したそうで、
これは中尊寺に伝わったものの復刻版。
仏具から始まった鎌倉彫なので、
家具はもともと得意分野なのかもしれません。


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とても可愛かったのは、
幕末の安政4年(1857年)頃につくられた虎型の枕。
鎌倉彫らしい立体的な彫りの技術が見られますが
枕はとても珍しいそうです。
中は空洞で、鈴が入っていて振ると鳴る仕組み。


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携帯用のお香を収める香合は、
今も作られているようなモダンなデザイン。
ぐるぐる渦巻くような屈輪(ぐり)は
鎌倉彫の代表的な文様で、
鎌倉彫会館のマークにもなっています。


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鎌倉彫といえば朱や黒というイメージですが
昭和59年 三橋昌山さんによる作品は
淡いブルーが美しい飾り皿。
蝶の部分には錫が使われています。


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明治時代になって、
寺院と神社が神仏分離令によって切り離され
神社から仏教的な要素が排除されたり、廃仏毀釈が起きたとき、
多くの仏師は、仏像や仏具つくりの職を失ったけれど、
その技術は生活の道具や器づくりに活かされていきました。

そして、
昭和の戦後、社会全体が豊かになるとともに
鎌倉彫の道具や器は暮らしの中に広がって
今に続いている...鎌倉彫から辿る日本の歴史
感慨深いです。


鎌倉彫会館の建物の中には、

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1階は、鎌倉彫の器とお盆でランチやお茶ができる
カフェや、鎌倉彫の屈輪文様の和三盆やミュージアムグッズなど
ここでしか買えないオリジナル商品のショップがあります。


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2階は、鎌倉彫の作品づくりを体験できる教室です。
http://kamakuraborikaikan.jp/museum/educational/2hourtrial/
講師の先生にご指導いただきながら、
季節の花などの図案をコースターや丸盆に彫って
漆で仕上げていただくことができます。

どうぞ皆さんも、鎌倉彫会館で
素敵な時間を過ごしてください。


鎌倉彫資料館
http://kamakuraborikaikan.jp/museum/history/

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