2018年2月の記事一覧

2018/02/28

「如月の精進料理」

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暦では立春を迎えてはおりますが、最も寒さ厳しい時期ですね。まさに「春は名のみの風の寒さや」です。でも冬野菜はこの寒さでぐっと甘味が増し、身も柔らがでおいしくなります。いい例が大根。今月は美味しくなった大根をゆっくりと火を入れて熱々にしたところに練味噌でいただく風呂ふき大根や、普段は煮物くらいしか使わない切り干し大根で大根飯を、そしてたからの庭でもじわっと芽吹いてきた蕗の薹を酒かすとチーズでおつまみに、さらに林檎とみかんで和え物を作ったり、鎌倉ゆかりの建長汁で暖まりました。
1.切り干し大根飯、2.建長汁、3.ふろふき大根の胡麻味噌かけ、4.蕗の薹の酒粕醍醐和え、5.林檎と蜜柑の油酢和え


1.切り干し大根飯
切り干し大根は煮もの以外に使われることが少ない乾物の一つですが、非常に良い出汁が取れますので、炊き込みご飯などにぴったりなんですよ。また、鉄分やカルシウムなど栄養価も干すことによって何十倍にも上がります。お味も干した大根の自然の甘みがたまりません。保存もききますので、ぜひいろいろと毎日の献立にお使いください。

材料:米4C、切り干し大根の戻し汁 900CC 、切り干し大根 30 g、油揚げ 2 枚、淡口大 3 ,塩小 1/3 、酒大 2 、軸三つ葉適宜

1)米は洗って笊にあげておきます。
2)切り干し大根は水で15 分くらい戻し、長いようなら2,3cmに切っておきます。
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3)油揚げは荒みじんに切っておきます。
4)三つ葉は軸の部分だけさっと2秒くらい熱湯にくぐらせ、水にとって1cmの長さに切っておきます。
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5)釜に米と切り干し大根の戻し汁(足りなければ昆布出汁)を入れ調味し、15 分はおいて(冬なら 30 分)炊飯します。
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6)炊きあがり後は10分蒸らし天地返しをして、盛り付け、4)の三つ葉を天盛りして、召し上がってください。
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2.建長汁
まさに鎌倉の建長寺が発祥とも言われる建長汁。これ一杯で完全食といっていいくらい栄養のバランスもよく、なにより具だくさんで美味しいですよね。今回は冬野菜で作りましたが、豆腐や蒟蒻以外は、旬の食材を使って自由に作ってみてください。

材料:木綿豆腐 1・1/2丁、里芋(小)5個、牛蒡 1/2 本、人参50g、蒟蒻1/2枚、干し椎茸3枚、ごま油適宜、昆布出汁 + 干し椎茸の戻汁7C、醤油大3 ,酒大2

1)豆腐はしっかり水切りしておきます。
2)里芋は皮をむいて食べやすい大きさに切っておきます。
3)牛蒡は笹がいて水にはなっておきます。
4)人参は薄い銀杏きりにしておきます。
5)干し椎茸は水で戻してスライスしておく。
6)蒟蒻は短冊に切って、ゆでておきます。
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7)鍋にごま油を敷き、豆腐をほぐしながらいため、ついでほかの材料を入れて油をなじませる。
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8)昆布出汁と干し椎茸のもどじ汁を加えて強火にし、沸騰したらアクを引いて火を弱め、ことこと10分くらい材料が柔らかくなるまで煮て、調味をし、椀に盛ります。
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3.ふろふき大根の胡麻味噌かけ
冬の大根は寒さによって甘くなり、またジューシーで柔らかいので、シーズン中、一度はこの大根メインのお料理を作ってあげたいもの。皮を形成層まで厚くむくのがもったいないという方、もちろん精進料理では捨てずに大阪漬にして残さず食べます。

材料:大根各3~4cm 、米のとぎ汁適宜、昆布5cm、塩少々、銀杏各1.5 個、柚子少々
練り味噌:赤味噌 100 g、砂糖 80 g、酒大 2 、練り胡麻大2

1)大根は皮を厚めにむき、面取りをして、裏に十字の隠し包丁をいれ、たっぷりの米のとぎ汁に入れ、細串が通るようになるまで30分程度ゆでます。皮や面取りした部分、葉などは塩少々を振っておき、脱水したら軽く絞って、七味や柚子などを少し加えて即席漬にしましょう。残さず材料を使い切ることからでしょうか、このような漬物を大阪漬といいます。
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2)1を水でよく洗い、調理するまで水にとっておきます。
3)銀杏は殻を割って、玉じゃくしで転がしながら薄皮がむけるまでゆでて縦 1/2 に切っておきます。
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4)練味噌の材料を鍋に入れ、丘まぜしてから火にかけて、艶がでるまで軽く練ります。
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5)大根が被るくらいの水に昆布を敷き、水にとっておいた大根を温めます。
6)温めた器に大根を置いて、上に練り味噌を乗せ、柚子をあられに切ったものを散らし、5の汁を少し張ります。
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4.蕗の薹の酒粕醍醐和え
蕗の根もとにかわいいつぼみを見つけるとうれしくなりますね。この時期、たからの庭にはまさに自然の宝ものの蕗の薹が一杯生えてきます。山菜の中でも苦味が強い蕗の薹ですが、この苦味こそアレルギー反応を抑えたりする貴重な成分。もちろん大量に食べてしまうとアナフィラキシーショックにもなりかねませんので、食べすぎに注意です。ここでは適度にアクをぬきつつきれいな緑色に仕上げる方法を伝授です。蕗味噌もこの方法で下ごしらえして作れます。

材料:酒粕 150 g、クリームチーズ 100 g、煮きり酒大 2 程度、蕗の薹 5 個(重曹みみかき1杯)、蜂蜜大 1 、塩少々、京人参 10 g、昆布出汁 1/4 C、淡口・味醂少々

1) 蕗の薹は手でたて 1/2 に割ってから、熱湯に重曹を加え1分~1分半ほどゆで、水にとります。
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2) 京人参は霰(あられ)に切って昆布出汁と淡口・味醂でさっと煮ておきます。
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3) 酒粕とクリームチーズをよく混ぜ合わせ、調味します。
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4) 1 、 2 をまぜあわせます。酒粕もクリームチーズも冷蔵庫からだしたては固いです。常温に少しおいて柔らかくしてから作業しましょう。
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5.林檎と蜜柑の油酢和え
リンゴも蜜柑も冬の果物ですが、一緒に使うことはあまりないのではと思います。この二つをまとめるのが干し柿。優しい甘さととろみでうまく食感の違う二つの果物の良さを引き立たせます。お好みで胡桃や松の実などを加えてもいいですね。また、カッテージチーズやフェンネルを加えていただくとぐっとフレンチなテイストになります。
材料:林檎 1 個、蜜柑 3 個、干し柿 2 個
油酢:オリーブオイル大 3 ,酢大 1 ,塩・砂糖・白胡椒少々

1)林檎は皮を剥いて櫛に8等分に切ってからさら薄切りにして、塩水に 5 分程度つけておきます。
2)蜜柑は皮を剥き、干し柿とともにスライスしておきます。
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3)油酢の材料をまぜあわせ、 1)2) を食べる直前混ぜ合わせます。
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レシピ&原稿:温石会 入江亮子
(北鎌倉たからの庭<旬を楽しむ精進料理> 2月の献立より)

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