2015年1月の記事一覧

2015/01/31

「睦月の精進料理」

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お正月は、皆さんいかがお過ごしでしたか? 家族や親戚が同じ卓を囲み、年神様に感謝し、伝統行事食「御節」をいただくのは、個食化が進む現代においては本当に貴重なひとときですね。
さて、松の内を過ぎると、小正月、別名女正月がやってきます。古くはこの小正月までが正月だったとか。そんなことで、小正月に食べる小豆粥をはじめ、ジューシーな旬の大根を使ったステーキ、出汁に使った昆布で作る美味しい煮物などをご紹介します。温まってください。

1.小豆粥 2.大根ステーキ 柚子味噌風味 3.蒟蒻辛煮 4.しもつかれ 5.薩摩芋と昆布の旨煮 


1.小豆粥
小正月の朝に食べる小豆粥。小豆の赤い色は邪気を払うことが古くから知られており、なにかにつけ行事食には登場してきます。栄養的にもむくみ予防のサポニンやご飯のでんぷんの消化を助けるビタミンB1などを多く含み、小正月でなくても食べたい1品です。

材料:米1C、水800cc、小豆の茹で汁1/4C、小豆大2、角餅1つ、塩小1/3

1)水洗いした小豆をひたひたの水(分量外)で茹で、茹で汁が赤くなってきたら、1度捨てる。これを渋きりといいます。再度ひたひたの水(分量外)を入れて火にかけ、沸騰したらごく弱火にしてフタをして40分くらいかためにゆでてください。
茹で時間はあくまで目安。新豆なら水分を多く含んでいるので早いし、古豆なら40分茹でても固いかもしれません。必ず味を見てください。
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2)餅は、8等分のさいの目切りにしておく。
3)といでザルにあげおいた米と水、小豆のゆで汁を鍋に入れ、火にかける。途中アクをすくいながら40~50分、上澄みがひたひた程度になるまで煮たら、塩を加え、ひとかき混ぜする。
4)最後にゆでた小豆と餅を加え、2分程度して餅が柔らかくなったら出来上がり。
ぜひ作りたてを食べてください。置いておくと米が水分を吸って固まってきてしまいます。
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2.大根ステーキ 柚子味噌風味
最も大根がジューシーな季節がやってきました。真っ白でたくましい大根を見るに付け、他人とは思えません(笑)。ゆでてから焼く方法もありますが、今回はダイレクトに火が入った大根の甘さを感じていただきたく、生のまま蒸し焼きました。大根の部位はなるべく下のほうを使用してください。
多少時間がかかりますが、下ごしらえが入らないので楽チンです。

材料:大根各1.5cm、ごま油適宜、ふり柚子、七味唐辛子適宜
練り味噌:白味噌100g、砂糖大2、酒大1

1)練り味噌を作る。鍋に練り味噌の調味料をいれ、よく混ぜてから火にかける。これを日本料理では「丘混ぜ」といいます。
砂糖が溶けたらOKです。煮詰めすぎないのがポイント。
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2)大根は1.5cm程度の厚さに輪切りにし、形成層まで厚く皮をむいて片面だけ十文字に隠し包丁を入れる。これは早く火を通すためです。
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3)フライパンにごま油を敷き、隠し包丁を入れていない面から蓋をして焼く。弱火で4~5分ずつ両面を焼き、竹串を刺してやわらかくなっているか確認。すーっと通ればOK。
4)器に大根を置き、上から練り味噌をかけ、柚子の皮を下ろし器で下ろして料理にかけ、さらに七味唐辛子をふって食べる。
厚くむいた皮は、大根の葉とともに捨てずに軽く塩でもんで即席漬け等にして、箸休めに使ってください。


3.蒟蒻辛煮
蒟蒻は手軽に手に入り、日持ちする食材です。この辛煮は最もポピュラーな蒟蒻料理の一つですね。おつまみに、お弁当のおかずに重宝です。使用するときは"あくぬき"の表示があっても必ず一度ゆがいて使ってください。

材料:蒟蒻1/2枚、ゴマ油適宜、出汁1/4C、醤油・みりん各小2、七味適宜

1)蒟蒻はスプーンなどで食べやすい大きさにちぎってから、熱湯で2~3分茹でておく。
2)鍋に胡麻油を少々敷き、1を加え煎り、醤油を加え、さらにみりんを入れてさっと煎りあげてから、出汁を加えて、汁けがなくなるまで煮て七味を振って食す。
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4.しもつかれ
しみつかれ、すみつかりなど、名前やレシピは地域によって若干異なりますが、北関東全域で食べられている古くからある郷土料理で、2月最初の午の日に、稲荷神社に奉納する料理でもあります。「しもつかれ」という面白い名前の由来は、「下野」でつくられるからという説や「酢漬かり」がなまった説など諸説ありますが、大豆本来の豆の甘さを堪能でき、野菜もたっぷりと食べられてますので、是非お作りください。

材料:大根400g、人参30g、干ししいたけ2枚、木耳2枚、大豆(節分豆でも)40g、
水出汁+干ししいたけの戻し汁1・1/2C、酒・淡口・酒各大1

1)大根は洗って鬼おろしで荒くおろしておく。
2)人参は、1cm四方の薄切りにしておく。
3)干し椎茸は戻して、人参と同じくらいに切っておく。
4)木耳は戻してさっと茹でて細く切っておく。
5)大豆は15分程度弱火で炒ってから2枚のまな板に挟み、ごろごろと上のまな板だけスライドし、皮をむきつつ二つにわる。
この作業が面倒なら、節分のお豆をそのまま使ってください。
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6)鍋に水出汁と椎茸の戻し汁、豆、人参を入れ5分くらい煮てから、大根おろし、その他の材料も加え、あくをひきつつ数分煮て、最後に調味料で味を調える。
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5.薩摩芋と昆布の旨煮
精進料理では昆布を沢山使うので、最後に細切りにしてこんな旨煮になさったらどうでしょうか。昔私も師匠に教えていただいてから、なにかにつけ作って、徐々に自分好みに仕上げました。冷めてもおいしいので、お弁当のおかずにもいいですよ。

材料:
薩摩芋1本(300g程度)、昆布80g、明礬小1、レモン汁適宜
煮汁:出汁2C、砂糖大3、淡口大2、醤油大1/2、酒大1

1)薩摩芋は1cm強の輪切りにし、明礬水(水3C、焼き明礬小1)に20~30分程度浸しておく。
2)出汁をとり終えた昆布を切りやすいように巻いてから繊維に沿って細く切る。
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3)だし汁に芋を入れしっかり火が通るまで煮てから、砂糖を入れて数分待ち、ほかの調味料を加え5分弱火で煮、2を足してさらに数分煮て、昆布が柔らかくなったら、レモン汁を加え、すぐに火を止める。 
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レシピ&原稿:温石会 入江亮子
(北鎌倉たからの庭<旬を楽しむ精進料理> 1月の献立より)

2015/01/03

「大正・昭和の鎌倉(邦栄堂書店のアルバムから)」

ボンズくんがお世話になった、
若宮大路の邦栄堂書店さん。

残念ながら2014(平成26)年11月末をもって閉店、
建物もなくなってしまいましたが、

三代目店主の後藤邦雄さんから
貴重なアルバムをお借りすることができました。
初代で創業者の後藤國次郎さんが撮影したモノクロ写真。

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現像もご自身によるもので、明治生まれのハイカラ人だったそうです。


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こちらは、邦栄堂書店の前身、江ノ電小町駅の待合所売店。
(江ノ電には、かつて小町駅がありました)
1923(大正12)年9月1日(11時58分)の関東大震災の後、
1925(大正14)年に復興新築されたもの。
キオスクや、現在の鎌倉駅ホームの加藤商店さんのようですね。


関東大震災は、震源地が相模湾の小田原沖で、
鎌倉の被害も甚大でした。
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八幡さまの鳥居が落ちるという
ショッキングな状況もあったようです。


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屋根だけになってしまった境内の建物。
軍人の姿が、戦争に向かっていた時代を伝えています。


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復興に立ち上がった人たちの、勇姿もありました。


小町駅待合所売店が復興した同じく1925(大正14)年
現在の、かまくら春秋スクエアビルの場所に
「邦栄堂後藤本店」が創業。大正モダンな看板です。
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翌1926(大正15)年には若宮大路の向い側(最終店舗より駅寄りの場所)に
「邦栄堂」 として広い店を構えます。
1929(昭和4)年には「邦栄堂文具店」となって改築。絵入り看板が楽しいです。
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「邦栄堂書店」として最後となったお店は、
1933(昭和8)年に建てられました。

創業以来、お店のオリジナル商品として
絵葉書や、地図、英文入りのガイドブックなどが作られてきました。
黄色い地図は八幡さまでも扱っていただいていました。

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こちらのガイドブックには、八幡さまの大銀杏や、
懐かしい昭和のファッションが映っていますが
神社やお寺について書かれた文章は、色褪せることがありません。


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